2011年5月23日月曜日

利用者Sさんの卒業式

4月29日、まどかの利用者Sさんの地域生活移行に伴う、卒業式が開かれました。

















Sさんは、職員がまどかにやって来ると、いつも朝一番に『おはよう!』と元気に大きな挨拶をしてくれます。日中はまどかに通うとはいえ、朝の挨拶が無くなるのはとても寂しいです。
 卒業式当日も、Sさんの変わらない挨拶と笑顔がありました。
色々な方からのメッセージやスライドショーを見ながら、いまいち実感がわいてない顔をしていた様に思えます。でも『新しい所でも頑張る!』と、その日一番の笑顔をくれたSさんを見ながら、この笑顔を絶やさないように、支援に取り組もうと気持ちを新たにしました。
 まどかでの地域生活移行はまだ始まったばかりです。今後、どんどんグループホームなどに移行する方が増えると思います。利用者さん一人一人の自己実現に向かっていけるように、そして皆さんが、まどかの生活で養った力を発揮し地域で活躍していける、そのためのお手伝いをしていきたいと思いました。

2011年4月20日水曜日

第7回まどか自閉症勉強会~PECS基本を学ぼう

この度の東日本大震災に遭われた皆さまへお見舞い申し上げますとともに、被災された仲間が一刻も早くいつも通りの暮らしを取り戻せるようにと心から願っております。

さて、まどかでは、毎年ほぼ2回ペースこの勉強会を開催してきましたが早いもので7回目を迎えました。今回は正職、パート職員を含め20名程が参加しました。






 










PECS (Picture Exchange Communication System)日本語で「絵文字交換式コミュニケーションシステム」と訳されます。自閉症やその他のコミュニケーション障がいを伴う子どもや大人が自発的にコミュニケーションできるようにするため、1985年に開発されたトレーニングプログラムです。まどかは日ごろの支援で部分的に取り入れていましたが、ほとんどの職員はPECSについて特別学んだ事がないのが現状でした。
今回は私が昨年の秋に研修で学んだ内容の基本部分を簡単にお伝えし、日ごろから自閉症支援でお世話になっている、鈴木小波さんにアドバイスをいただきながら進めました。

















始めの30分は概要の説明で、専門用語も多く、難しい面もあったかもしれませんが、後半は、実際のトレーニングを体験していただきました。グループに分かれて、生徒役・先生役・手助け役を皆さんが体験し、分からない事は鈴木さんにアドバイスを頂きながら参加者全員が、いきいきと楽しみながら行う事が出来ました。

















2時間という短い時間でしたが、職員それぞれが、新たな事を学べたのではないでしょうか?今後も利用者さんの困り感に寄り添う事を大切にし、専門的な知識を上手に活用することで、安心した生活に結びつくことを願っています。

三宅 徹

2011年3月15日火曜日

まどか 2月誕生会の司会

2月24日に誕生会がありました。
今回は3名の利用者さんと1名の職員が2月の誕生者でした。
 私は、誕生会の司会を利用者さんと一緒にさせて頂いたのですが、前回、司会をさせて頂いた時、ある利用者さんから「『誕生会を終わります。』と言ってくれないと食器を片づけていいか分からないよ!」という指摘を受けていました。私が、終わりの言葉を言っていなかったがために、誕生会が終わったのか分からず、食器を片づけてもよいか戸惑わせてしまった利用者さんがいらっしゃるということを申し訳なく感じていました。そこで、今回は終わりの言葉をしっかり言う事を意識して司会へと臨み、今回は終わりの言葉をしっかりと伝えることができました。利用者の皆さんもスムーズに片付けが行えたのでよかったと感じました。
誕生会だけでなく、時間の定まっている普段の活動でも「終わり」を明確にして支援していかなければなりません。誕生会などの行事は普段行っている事ではないですし、食事の終わる時間もいつもと違い、いつまで続くのかわからないという不安は利用者さんの心にとても負担がかかると思います。今後も「終わり」を大切にした支援を心がけていきたいと感じました。
 誕生者の方、お誕生日おめでとうございます。

2011年2月28日月曜日

地域生活移行

 今まどかには毎日食事用のタオルをきれいにたたんでくれるプロフェッショナルがいます!!そのかたはSさんと言います。Sさんは職員にお願いされる前に自ら「タオルたたむ~」と言ってせっせとたたんで下さります。まさにタオルたたみは私の仕事なんです!といった感じです。
 まどかのタオル関係に関してはSさんが要と言っても過言ではないような気がします!

 しかし、そのSさんが4月から地域生活移行としてグループホームへ行くことになったのです。
 そして昼間は生活介護のまどかに通ってきます。朝・夕・土日のタオルをたたんでくれた“プロ”がいなくなると、昼間は仕事として扱ってくれますがぬけると痛手です。しかし、きっとSさんならばグループホームなどで様々なことをお手伝いしてくれるでしょう!!そして、楽しい日々を仲間とともに過ごしていって欲しいなぁと思います!

これからもっとたくさんの利用者さんが地域生活移行し、地域で暮らしていけるようになっていけるよう支援していきたいです。

2011年1月10日月曜日

あけましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
皆さんはどんな年末年始を過ごしましたか。
 まどかの冬休み初日には、食事センターでお餅つきが行われました。つきたてのお餅はとても美味しく、甘~いあんこのお餅をおかわりする人もいました。
大晦日は昼食に蕎麦が出ました。

住人さん達は夢の中で除夜の鐘を聞きながら年を越したのではないでしょうか・・・。
 
元旦には長寿や無病息災の願いが込められたおせち料理を食べて、1年の始まりのよいスタートを切りました。そして夕食には・・・なんと握り寿司が!
1年間の最初がこんなに素敵だと、今年はどんな良いことが待っているんだろうなぁ~と感じる1日でした。

皆さんも体調に気をつけて良い一年をお過ごし下さい。

今年もよろしくお願い申し上げます。
(柿野愛美)

2010年12月11日土曜日

まどか25周年記念職員研修会

今年まどかは開設25周年。これを記念した職員研修会を開催しました。

4日()の午後、会場は活動センター愛光園。講師としてお越しいただいたのは、遠く北海道で、社会福祉法人札幌この実会・この実支援センター所長としてご活躍されている石元憲明さん。




(左が石元さん。右はまどかグループ長 渡部。)
「僕は・私は、普通の暮らしがしたい」
本人たちがそう願い、グループホーム・ケアホームの暮らしを選んで、結果的に入所施設を廃止するに至った経過と、ご本人たちの現在はどんな暮らしぶりか、写真等を交えてお伝え下さいました。




 


この実寮を出て、地域で働きながら暮らす本人を支える体制をスタートさせ、その地域と深く交流し、体制を充実させていく過程を経て、この実寮の入所施設としての役割は終わった・・・。
1995年に「ここにかつて、この実寮があったさ!」と言い切る目標を立てて、その実現に至った12年間は、これからのまどかがどうあるべきか示唆に富んだ足跡と感じました。





講義の後は、ひかりのさとファーム・れすとらんくるみで石元さんを囲んでの夕食会。




 

話をうかがいながらまどかの中、ひかりのさとの辺りを思い返せば、ここで頑張ってきた自信を笑顔にまぶした面々がぽあ~っと頭に浮かびます。
札幌の実践で終わったのは入所施設という場所だけで、そこにいた利用者は街の中で暮らしているし、支援は途切れていない。かつ、新たな仲間も加わっての暮らし始めている。
まどかの25周年で伺った話を自分たちの口から人に伝えるようになるにはあと何年必要でしょうか。

沓名哲夫

2010年11月26日金曜日

あしたの丘を訪ねました その1

1116日に愛知県社会福祉協議会心身障害ホーム部会「施設訪問研究会」が、社会福祉法人新生会あしたの丘を訪問して行われました。


透析室前での生田施設長の案内

あしたの丘は施設入所60名の内、血液透析をする内部障害の方が20名も生活していて、人工透析施設を併設しているという情報でした。私はこの研修会にすぐに申し込みました。障がい福祉事業部には、今まで血液透析をする内部障害の方が2名いてグループホームで暮らしていますが、今月(11月)からはもう一人の方が血液透析をすることになりました。知的障がい等に加えて腎不全の内部障害を持つことの困難さと、それでもたくましく生きようとする姿をつぶさに見せてもらってきました。




透析室の中(1回で10名が透析可能)


あしたの丘は、名古屋市天白区の地下鉄塩釜口駅から八事に向かって徒歩5分くらいにある町の中の障がい者支援施設でした。近くに名城大学や塩釜神社がある文教地区。終日熱心に説明や案内をしていただいたのは、施設長の生田善一様はじめ3名の方でした(お忙しい中ありがとうございました)。




見学をさせていただいて、暖かさと穏やかな生活の雰囲気が伝わってきました。特徴の説明で、①家庭生活、②心のふれあい、③楽しく、④共に助け合うがキーワードでしたが、その雰囲気は一人ひとりの意思を尊重していることが基本にあるからだと感じました。たとえば透析する人には、栄養士と食事の学習後にバイキングに望むという支援方法を実施しているのでした。それは知的障がいや精神障がいを併せ持った方にも基本姿勢は同じでした。環境の整理として透析をする人のフロアーを同じにして、食事や水の制限を感じにくくする工夫があるといいながら、そのフロアーには自動販売機や給水器があるのです。それでも自分でコントロールすることの大切さを伝えていくことで大きな問題にはなっていないというのです。そこには、透析施設の医療スタッフは少し厳しく、生活支援の場では学ぶことの支援と人として受け止める支援を塩梅よく行っているのでした。「ジュースを飲むことがあった時も、あら飲んじゃったのね」と受け止めながら、体重増の範囲内であるかどうかを見定めると看護師の方は笑顔で答えてくれました。(渡部)